「ヘアスプレー」

映画「ヘアスプレー」を観に行ってきました。
公式 → http://hairspray.gyao.jp/


いやちょっと、スゴい映画観ちゃったよ〜!!


舞台はもうすぐ1960年を迎えようとする頃のアメリカはボルチモア
現代ではありません。ちょ〜っと昔のお話。実はここ重要!


ボルチモアのハイスクールに通う主人公のトレーシーは、ふとっちょだけど
おしゃれとダンスが大好きなあっかる〜い女の子。勉強なんかそっちのけで、
歌とダンスで大人気のTV番組「コーニー・コリンズ・ショー」に夢中なのです。


その「コーニー・コリンズ・ショー」のレギュラー・メンバーに欠員が出る
ことになり、急遽新たなメンバーのオーディションが開催されることになった。
それを知ったトレーシーは、やはりふとっちょなママ(トラボルタの女装w)の
反対を押し切って、オーディションに挑むのだが・・・・


太っていることを全く気にしない、前向きなトレーシーの太陽のような明るさ
に感動を覚えます!!こいつ、スゲエよ!!小さなコトでしょっちゅうクヨクヨ
してる私からすると、この一寸の曇りもない明るさは逆に奇形のようにさえ
感じられるほどです。でもそれは私の心が穢れてるからなんだろうな〜


で、とにかくトレーシーは持ち前の明るさでどんどん夢を叶えていきます。


トラブルはありつつも「コーニー・コリンズ・ショー」のメンバーに選ばれるし、
太っていることを気に病んで引き篭もりがちだったママも元気を取り戻してくれるし、
憧れてたステキな男の子ともイイ感じ。


ダンスを通じて黒人の生徒達とも仲良くなります。でもこの時代、黒人はまだ
あからさまな人種差別をされてるのです。そんなのおかしいじゃない!と、
トレーシーは白人ながら、人種差別反対のデモに加わることにします。
人気TV番組にレギュラー出演する有名な白人の女の子が黒人のデモに参加?!
まだ差別が残るボルチモアの地は上を下への大騒動に!!


ふとっちょだけど太陽のようにあっかるい女の子が、夢を叶え、家族を再生させ、
ステキな恋も勝ち取り、さらには時代まで変えてしまうという、これこそ究極の
サクセス・ストーリー!!


トレーシーのまっすぐな心が、人々に感動を与え、黒人解放の引鉄にまでなる
という、出来すぎだけど深いテーマにも迫る、実はかなりの意欲作。
差別の残る社会で、黒人解放が実際にはこんなに簡単に成し遂げられっこない
とは思いつつも、時代を変える人ってのがいるとしたら、それはトレーシー
みたいな人なのかもしれない・・・なんて真剣に考えさせられちゃいます。


そしてね!トレーシーの明るさを前面に出すことで、複雑なテーマを敢えて
深刻には扱わずに「ほら?こうしたらもっとハッピーでしょ??」と成果を皆で
分かち合ってみんなで幸せになろうよ!!みたいな見せ方にしてるのはスゴいと思う。