「夜のピクニック」観てきました!

恩田陸・原作の第2回本屋大賞受賞作「夜のピクニック」の映画を観てきました。
http://www.yorupic.com/
うむむむむ〜、これはちょっと評価の難しい映画です。


脚本の完成度はお世辞にも高いとは思えなかった。とにかく説明がとりとめない。
現在がどういう状況なのか?何が進行していて、そこにどんな意味があるのか?
原作を読んでない人にどれだけ伝わったか、かなりアヤシいと思いました。

役者の演技がまた、どうも“芝居がかった”せりふ回しなんですよ。
尤も、原作がそんなカンジなので役者のせいばかりとも言えないんですけど。

また、随所に「下妻物語」を意識していると思しきギャグシーンが挿入されるんですが、
う〜ん、ちょっと滑りまくってない??


・・・と、ここまで書くと散々な映画のようですが、駄作か?といえばそうとも言い切れない。
なんかね!不思議に爽快感のある作品なんですよ!!

観始めた頃に感じた上記のウイークポイントも、観終わる頃には全く違う印象に変わってました。
これってさ、登場人物(高校生)の心情を表現してたんじゃないか?!


脚本のとりとめのなさは、高校生の心の不安定さとして、
演技の不自然さは、背伸びして大人ぶった態度として、
滑りまくるギャグは、制御できない溢れ出るパワーとして・・・・

ああ、つまり“若さ”なんだね!と。
しかも若さのキラキラした美しい部分ではなく、情けなくて、かっこ悪くて、過剰で、滑稽な部分。
そう考えたら、妙に納得できてしまった。フに落ちちゃったんですよ。(わ〜なんかアツいな、私)

だとすると、この映画を観始めた時に感じた“どっ引いちゃう”感覚って、もしかすると、
同じ年代だった頃の自分を見るようで気恥ずかしかったのかもなあ??(笑)


ってコトで、なんだろう?こうゆうの??
敢えて表現するなら、ダメダメだけど愛すべき友達みたいな映画ってカンジかなあ?
ただ一つ、これだけは間違いないのは、私がこの映画が好きだということです。