「となり町戦争」

三崎亜記・著「となり町戦争」を読了

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

地方自治体同士が“公共事業”として戦争を行う・・・
そんな架空の世界のお話。


となり町との戦争が始まった。
銃声も聞こえない、戦闘機も飛んでいない。普通に行き来もできる。
しかし、自治体の広報紙の“戦死者”欄の数字は確実に増加していく。
見えない戦争・・・


そんな現実感の無い“戦中”を過ごしていた主人公のもとにある日
召集令状が届く。こうして、主人公は実態の見えない不可思議な戦争に
巻き込まれていくのだった。


第17回小説すばる新人賞受賞作。
江口洋介原田知世主演で映画化↓も決定してるのだそう。
http://kadokawa-herald.co.jp/official/tonarimachi/


町と町が繰り広げる見えない戦争という特殊な設定は面白いけど、
人間ドラマがな〜!


とりたてて特筆するべきものもない主人公が、特殊な極限状態に
“巻き込まれ”て、そこで美女と出会ってロマンスがあって、
全てが終わったら、めちゃめちゃ感傷的になりまくりながらも
実際のトコ、後腐れなくバイバイ・・・という、男の妄想満載の
男性版ハーレクインロマンス?です。


そうゆうモンだと了解の上で、エンターテインメントとして読む
分にはいいんじゃない?ただな〜、ここまであざとさに無自覚だと
読んでるこっちが覚めちゃうんだよな〜