「それでも町は廻っている」第3巻

それでも町は廻っている 3 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 3 (ヤングキングコミックス)

アホな女子高生・歩鳥と、彼女がバイトするメイド喫茶(?)「シーサイド」の仲間達が
巻き起こす騒動を描いたドタバタギャグ漫画の第3巻。


いや〜、主人公の歩鳥、あいかわらずアホで楽しいヤツです。
私が高校生の頃は、同級生の女子なんてみんなこんなカンジだったような気がするよ。
アホで、うるさくて、色気なくて、でも根はいいヤツ・・・みたいなね。
昨今のいわゆる“女子高生”イメージって、私的にはなんか別の星の話みたいだよ。
まあ、世代的な違いや、地域的な違いもあるんだろうけどね。


そんなカンジでアホなドタバタが繰り広げられるワケですが、本作が数あるギャグマンガ
と一線を画するのは、“日常性”に対する大らかな肯定を基本とし、その中に明らかに
対極となる概念“死生観”或いは“SF”を盛り込んでいる点にあると思います。


もう少し詳しく説明しますと、基本は主人公・歩鳥とシーサイド&丸子商店街の人々の
日常に楽しさを見出す“日常賛歌”なのですが、そこにドラマティックな展開や衝撃的な
事件といった“刺激”を注入してドラマを盛り上げるのではなく、“人の死”や“SF”
という要素を、それもあくまで日常の一つとして盛り込むのです。


アホらしくて、のんきで、だけどそれだけじゃない!この独特の雰囲気を一人でも
多くの人に味わってほしいと思うよ!!