「EDEN」第16巻

EDEN(16) (アフタヌーンKC)

EDEN(16) (アフタヌーンKC)

大規模な地殻変動、泥沼のような戦争、テロ、貧困・・・
この作品で描かれるのは、滅び行く世界。
もしかしたらホントにこうなるかもしれない未来。
ただの作り話と一笑に付すにはリアル過ぎる未来像だ。


世界は、ウイルスが進化して意思を持つまでに至ったコロイドによって
覆いつくされてゆく。コロイドは絶望した人々をその体内に採り込んで、
また拡がってゆく。希望無き世界を包まんとするコロイド。
そして、神無き地に舞い下りた、科学が生んだ天使・マーヤとアレティア。
コロイドと人類を仲立ちする彼らの目的とは・・・?


遠藤浩輝が描く、人類の滅亡と救済の世紀末黙示録!!


圧巻!!です。
もはや単なる近未来SFの枠を超えて、予言の書の様相を呈してきたよ!!
しかし、予言の書を描きつつも、決して予言者にはならずに、地べたを
這いつくばる醜く滑稽で無力な人間であることを頑なに守り続けている
著者・遠藤浩輝の姿勢には、潔さを感ぜずにはいられない!!


そして・・・今頃気付いたよ!!
コロイドによる救済とは、個としての存在を捨て、郡の存在へと進化すること。
・・・要するに「エヴァ」の人類補完計画と同じだったんだね!!
あまりにもテイストが違いすぎるので、全然気付かなかったよ〜。